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木曽駒ケ岳のライチョウ親子を見に行きました ~2023年7月27日~

 こんにちは。

左:ライチョウ、中:千畳敷、 右:チングルマ

中央アルプスの木曽駒ヶ岳では、ライチョウ復活プロジェクトが行われています。
7月初旬から約1か月間、ライチョウ親子をケージで保護して生存確率を高める「ケージ保護」を行うのですが、このライチョウ親子を見に行ってきました。


<目 次>

・ライチョウ復活プロジェクト
・今回のルート
・ライチョウを目指して
・宝剣山荘、天狗荘のライチョウ
・頂上山荘のライチョウ
・千畳敷の花々


●ライチョウ復活プロジェクト

2018年に北アルプスから飛来してきたと思われるライチョウの雌が発見されて以来、中央アルプスの木曽駒ケ岳では信州大学名誉教授・中村浩志先生を中心に、環境省管轄の元「ライチョウ復活プロジェクト」が行われています。

プロジェクトの内容は、ライチョウの雛の死亡率が高い孵化後1ケ月間、捕食者や寒さからケージを用いて保護するというもの。
ライチョウは夜間ケージで保護しますが、日中はエサとなる高山植物帯に放して自由に食事などをさせつつ遠巻きに保護スタッフが見守ります。

ライチョウの雛は、生後1か月は飛べないため外敵に襲われやすく、体温調整機能も未発達で悪天候に弱いです。この1ケ月を保護することで生存する確率がずっと高くなります。


●今回のルート

駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅からスタートし、千畳敷を上がって稜線に上がります。
今年は、宝剣山荘・天狗荘のそばに1個、頂上山荘のそばに3個、ライチョウの保護ケージが設置されています。
木曽駒ヶ岳には登らず、頂上山荘で引き返して戻りました。


●ライチョウを目指して

しらび平からロープウェイに乗って標高2612mの千畳敷へ。
7分間の空中散歩です。(動画は15秒)


駅を出れば、千畳敷のパノラマが広がっています。

朝はこのように青空が広がるいい天気ですが、午後からは天候が崩れる(雷)予報。
雷が鳴る前に帰る予定で出発です。(雷が鳴るとロープウェイが止まる恐れがあるので)

出発してすぐのところにある「信州 駒ヶ岳神社」で登山の安全を祈願します。
建物にライチョウの彫り物がされているのが、感慨深いです。


●宝剣山荘・天狗荘のライチョウ

出発して約1時間で、千畳敷の斜面を登り切った乗越浄土(2850m)に到着。
ライチョウのいる宝剣山荘・天狗荘の方へ急ぎます。

保護ゲージが置かれている宝剣山荘・天狗荘前(赤い建物は天狗荘)

山荘の方を見ると、青い保護ケージとオレンジ色のゼッケンをつけた保護スタッフが数人見えました。

このように、保護スタッフがライチョウのそばで見守っています。
日本のライチョウは、山岳信仰で「神の鳥」とされ昔から狩猟の対象とならなかったため、外国にいるライチョウと違い人を恐れません。

もちろん雛もいます。

孵化しておおよそ4週間。
雛はあちこち歩き回って、植物をつついて食べています。
保護スタッフが3人で見守っていました。


●頂上山荘のライチョウ

宝剣山荘を出発し、中岳を経由して頂上山荘に向かいます。
中岳山頂から木曽駒ケ岳の方面を見ると、青色の頂上山荘のそば(山荘の右上)に、3個の青い保護ケージがあります。
山荘に向かう登山道の方を見ると、オレンジ色の保護スタッフとそれをカメラで追う人だかりの姿が。

ライチョウのそばに保護スタッフがいるので、わかりやすい。

10時半過ぎに頂上山荘そばに着いたのですが、なんだかスタッフの様子が慌ただしい。
午後から雷予想ということで、ライチョウを保護ケージに戻すことになったようです。
ライチョウ及びスタッフの安全を考えると仕方がありません。

スタッフが後ろからケージの方に誘導して、ライチョウに中に入ってもらいます。
ただ、素直に入るとは限らないみたいで、1組苦戦してました。
中村浩志先生もいました。

この後、ロープウェイの千畳敷駅に向けて戻りスタート。
11時過ぎに中岳に着いたのですが、ガスで木曽駒ケ岳はおろか山荘すらほぼ見えなくなってきていました。山の天気は変わりやすい。。。

結局、千畳敷下のお花畑を散策して、千畳敷駅に戻ったのは13時。ライチョウウォッチの時間が無くなった分、当初の予定より1時間以上早く戻りました。
(この日は、15時には雷が発生していたようです)

水面に 逆さ千畳敷
お花畑遊歩道途中に「剣ヶ池」という池があるのですが、水面に逆さ千畳敷が映っていました。


●千畳敷の花々

今回見られた花々の一部を紹介。

チングルマ(綿毛Ver.)

ハハコグサ

チシマギキョウ

トリカブトの仲間

ウメバチソウ

イワツメクサ

お花畑


本日は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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